4月1日
朝トマス・モア校に集まり、ホスト・ファミリーとお別れをしてブリスベンに。ここからは「ホーム・ステイおつかれさま」ということで観光的要素が強くなる。いろいろありながらもみんながんばったから、このくらいあって当然かなと思う。
しかし折悪しくイースター休暇のただ中。道路は渋滞し、レストランは超満員。その中に昼食を自分の英語で注文するなどというチャレンジが仕組まれていたりする。みんななんとか注文し、最後に「プリーズ」をつけ、品物を受け取ったら「サンキュー」と言うのも忘れない。よしよし。フライド・ポテトと飲み物しか注文しなかったあわて者も、ともだちからわけてもらってなんとかクリア。
動物サンクチュアリでは鹿、ウォンバット、エミュー、カンガルーなどを見てコアラと写真を撮ってもらう。「コアラと写真なんて」とひねくれ者のチャプレンは考えていたのだが、実物を見たら思わず抱きかかえて写真に収まってしまっていた。節操のない自分。
カンガルーを間近に見る機会もうれしかった。足の長いカンガルーは休むときはしゃがんでいるのかと思っていたら、なんと足を投げ出して横に寝そべる。そして短い前足でおなかをぽりぽりと掻いていたりする。のんきな感じでいい。
ウォンバットを見ることができたのもラッキーだった。ある人いわく「ぶたくま」というこの生き物は、たしかにスター性に欠ける。コアラの愛嬌なく、カンガルーのジャンプ力なく、エミューの風格もない。そういうウォンバットが最後にみんなからほめられるという『ウォンバット・ディヴァイン』というおもしろい絵本があったので、ぜひウォンバットには会いたいと思っていたのだ。会ってみると、なるほどディヴァインという単語とは程遠い感じの生き物。だからあの絵本はよけいにおもしろいのだろう。
渋滞で予定を遅れてブリスベンに。イースター休暇のため店は軒並みシャッターを降ろしてお休み。さすが（一応）キリスト教国。
今までこどもたちから預かっていた大金をここで返す。しかしひとりの聡明な少年から「こんなに返金されるとぼくが得をしてしまう。秋葉銀行は壊れてしまっているのではないか」とご指摘を受ける。ほかの子たちは封筒に入れたお金を一度に預けてくれたから、それをそのまま返せばよかった。しかし慎重なその子は「きのう100ドル、きょうは60ドル」という感じでご入金があり、またお引出しも一回あったため、金にうとい秋葉銀行は混乱をきたしたらしい。ご指摘を受けても、それが正しいのかどうかわからないとは、われながらお恥ずかしい限りである。
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