フランシス秋葉晴彦
教会のみなさまに巻頭をお借りして、秋葉司祭からの個人的なお知らせをいたします。すでにご存じのことと思いますが、わたしは2010年初めに髄膜腫の摘出手術を受けました。その折には、みなさまにたいへんなご心配とご迷惑をおかけしました。
本年の6月半ばに一年ぶりの定期検査があり、そこで髄膜腫の再発が見つかりました。髄膜腫は基本的には良性の腫瘍ですので、ほかの腫瘍のように「再発したら終わり」というようなことはないようです。しかし見つかったものは手術して取るほかに方法はないとのことでした。セカンド・オピニオンを求め、また前回の経過をご存じの方からのアドバイスを受け、今回は群馬大学附属病院で手術をすることになりました。ただ病院の都合で8月後半までは手術できないとのことで、それ以降ずっと病院からの連絡を待ちながら、モラトリアムな日々を過ごしていました。この8月28日に病院から連絡があり、9月5日（水）入院、13日（木）手術と決まりました。
今年も非常に暑い夏となりましたので、暑い盛りを外すことができたのは幸運だったかと考えています。また入院までに比較的長い期間が与えられたことにより、わたしが入院中の週報・聖書日課、月報などもゆとりを持って準備することができました。
9月2日以降の主日礼拝はほかの担当者に代わっていただくことができました。また平日の新生会施設での行事はとりあえずすべてキャンセルさせていただきました。みなさまにはご不便やご迷惑をおかけすることになり、たいへん心苦しく思います。広田主教や鈴木育三執事と相談し、主日礼拝に関してはできる限りの手配をすませましたが、不手際があればお許しください。み言葉だよりの発行についてはお休みさせていただくこととなります。
再発の告知から手術までの間に長い時間が与えられましたので、わたしの心はもはや騒いではおりません。どうかみなさまも心を騒がせないでいただきたいと思います。今わたしが心に思い描いているのは、手術を終え、一日も早くみなさまとのお交わりの中にもどってくるということです。主日の礼拝、そして平日の新生会での行事に、わたしはこのうえない喜びとやりがいとを感じています。わたしとみなさんとの深い関係の中でひとつひとつの行事が行われている、いや生まれてくる、という実感をおぼえているからです。ほかの人が来てわたしの代わりをしたとしても、わたしたちがともに過ごすような深い時を味わうことはできないだろうという強い気持ちを持っているのです。それが、手術を終え退院して、できるだけ早くみなさんとのお交わりの中にもどってきたいという願いと結びついています。わたしはみなさんとのつながりの中で生きている、さらに強く言うとみなさんとのつながりの中で生かされている、生きる場を与えられていると感じているのです。
今は世界中、そして日本国内のことでお祈りしなければならないことがたくさんあると思います。そのお祈りの中に、思い出していただいた時でけっこうですから、わたしのため、そして見守る家族のためのお祈りを加えていただければ幸いです。日々の暮らしの中でほんのひととき、わたしたちのことを思い出してくださるだけでいいのです。そのとき言葉は必要ありません。みなさまのお祈りの輪の中で手術を迎えることができることが、わたしたちにとって何よりの力になります。
この場をお借りしてご報告とさせていただきます。9月に入ってもまだまだ残暑厳しい日があることと思います。みなさまおからだくれぐれもご自愛のうえお過ごしくださいますように。